FUJIFILM「PRO400H」感想・作例

フィルム

何度か書いていますが、ここ1年ほどちょくちょくフィルムで撮っています。
デジタルと一緒にフィルムカメラを入れていくときもあるし、キヤノネットだけ首から下げていくこともありますが、だいたい1月に1本~2本くらいのペースで撮っています。

今回はそんななかでも一番多く使っている、富士フイルムのネガカラーフィルム「PRO400H」について、感想を書いてみようと思います。

フィルムの色や風合いっていうのはスキャンの方法次第でガラッと変わってしまうので、自分でスキャンしたりしている僕のブログは、一般的な評判とズレている部分もあると思います。
なのであくまでも個人の意見として読んで頂けたら幸いです。

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特色

以下、公式サイトよりPRO400Hの特色を抜粋します。

403 Forbidden

フジカラーPRO400Hプロフェッショナルは, なめらかな階調で, 自然な発色を特長とした, 高感度ISO400デーライトタイプ・カラーネガティブフィルムです.
第4の感色層をはじめ, 重層効果, 分光感度特性, ハロゲン化銀乳剤技術等の技術を極めることにより, さまざまな光源下での忠実な色再現を実現し, 優れた粒状性で, ハイライトからシャドーまで滑らかな表現を可能としました.
また, 幅広い露光ラチチュードを備えることにより, スナップ, ファッション, コマーシャルおよびポートレート撮影等の幅広いニーズに, 高い信頼性をもって対応します.

Instagramなんかで「#PRO400H」と検索すると少し青みがかった淡い色の写真を見ることがありますが、これは第4の感色層の影響です。他のフィルムと同じように現像すれば、追加された感色層の色が出るため青みがかるというわけですね。

ただこの感色層の目的は青みがかった色を得るためのものでは無いので、どちらかというと本来の目的と少し違った副産物的な効果と言えます。
フィルムそのものの特徴としては、なめらかな階調・自然な発色・忠実な色再現という、一般的なフィルムよりとても使いやすいものとなっていて、まさに「プロ向け」を謳うに相応しい出来となっています。(もちろんその分お値段もかなりお高めですが。)

撮った写真

それでは撮った写真を掲載します。稚拙な写真しかありませんが、その色再現の高さや階調性等々を見てもらえたら幸いです。

なお使ったカメラはEOS-1Nとキヤノネット。

現像はカメラのキタムラに出しましたが、スキャンに関しては自分でスキャンしたものと、カメラのキタムラでスキャンしてもらったものがあるので、都度記載していきます。
※フィルムのスキャン方法については以前の記事に記載していますので、興味のある方はご覧ください◎

それではどうぞ。


EOS-1N キタムラスキャン
まずは青空+コスモス。こういう色合いが本当に綺麗に出るフィルムです。


キヤノネット 自家スキャン
続いて雨の日のフロントウィンドウ。キタムラのスキャンだと凄く暖色になってしまったので、スキャンし直しました。


キヤノネット キタムラスキャン
真逆光で。キタムラのスキャンですが、暗部からハイライトまで綺麗に出ています。デジタルだと簡単に飛んでしまいそうなもんですけどね。


EOS-1N キタムラスキャン
近所の柿を1Nで撮ったもの。
昼間の晴天時に使うと本当に驚くほど綺麗で、何というか、これだけ綺麗に出ると最早「フィルムっぽさ」が無い気さえしてしまいます…w


キヤノネット 自家スキャン
マイカーの車窓からの風景。サイドガラスが少し青みがかってるんで、それを再現するために自分でスキャンしました。ちょっとくすんだ色になってしまった。


EOS-1N キタムラスキャン
夕方の空。


キヤノネット キタムラスキャン
良く行くお店のお坊ちゃま。光が白熱電球系なんですけど、良い雰囲気出てるんじゃないでしょうか。
晴天で使うのが圧倒的に綺麗ですが、様々な光源でも大きく破綻することはないのが良いですね。


キヤノネット 自家スキャン
海の波。キタムラのスキャンだとシャドウ部が完全に潰れていたんですけど、自分でスキャンしたらちゃんと出てきました。


キヤノネット キタムラスキャン
夕方の景色。多分自分でスキャンすれば山のディテールも少し出しつつ、空ももう少しハッキリさせることが出来ると思うんですけど、潰れることが悪いわけではないのでそのまま。


キヤノネット 自家スキャン
キタムラのスキャンだと丸いライトが完全に飛んでしまっていたので、自分でスキャンしました。
本当にプリントでは分かりませんが、ネガを見ると本当にハイライト側が凄く残っていますね。
デジタル世代なんで毎回驚いています。


EOS-1N キタムラスキャン
100マクロで。アンダー気味の写真の方が少し色に癖が出る気がします。フィルムらしさが出る感じですね。

ここに掲載するために写真を選んでいて気づきましたが、どうやら僕はスキャンするときハイライトを無理やり残しすぎなようです。
何か意図がある場合以外はもう少し飛ばし気味にした方が、写真全体がスッキリしそうです。

追加

ここから追加分です。

こちらEOS55で花火撮影に挑んだときのもの。EF40mmで撮りましたが、正直今までで一番良い写真じゃないかと思うほど綺麗に撮れました。

ネガはデジタルに比べてハイライト側が凄く良く残るので、花火の色が綺麗に出ますよね。デジタルだと飛びまくるのでまったくイメージが変わります。

続いてどっかのおっさん。確かレンズはEF135mm。

あとはお花。

EOS55は日付が入るので入れてみました。なかなか面白い。

感想

というわけでPRO400Hで撮った写真を載せてみました。いかがだったでしょうか。

個人的な感想としては、

  • 晴天時にずば抜けた描写力
  • こってりではなく自然な色合い
  • 光源が変わっても破綻しにくい
  • 綺麗に仕上がる
  • ハイライト側の情報の残り方が凄い
  • A4サイズくらいの印刷ならちょ~ヨユ~

こんな感じです。

まずとにかく「晴天時に素晴らしい色が出るフィルム」という印象が一番強いですね。本当に驚くほどキレイに出るので、下手したら「デジタルだよ」って言われても気づかないかも…。

一方キタムラのスキャンなどで色が転んでしまったり適切な露出にならないような写真でも、自分でスキャンして反転すれば見違えるほど綺麗になる写真も沢山ありました。
この編集耐性の高さというか、ネガが持ってるポテンシャルのようなものが「X-TRA400」等に比べると高いように思います。
凄く綺麗なネガフィルムなので、作品作りや大切な思い出の記録にピッタリでしょう。

ただその分、フィルム特有のこってり感や「味」を求める場合は、案外安いフィルムなどの方が良いかもしれませんねw
僕も目的や懐具合に応じて適宜使い分けていこうと思っています。

追記:生産終了について

35mmが2021年3月に、120が2022年3月に生産終了することが発表されました。

僕としてはフィルムの楽しさと美しさを教えてくれたフィルムの一つなので、非常に残念です。時代の流れとはいえ、悲しいですね。

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