初心者から中級者まで!キヤノンEOS Kiss Mレビュー!

ボディ

うちの母親がカメラを始めたいというので、思い切って「EOS Kiss Mダブルズームレンズキット」をプレゼントしました。

Canon EOS Kiss Mの外観

借りたり借りれなかったりした(後述)のでレビューします!

スポンサーリンク

EOS Kiss M

キヤノンのKissシリーズと言えば、「初心者でもちゃんと一眼写真が撮れるカメラ」として、カメラ入門の方々に愛用されてきました。
カメラを長年使っている方々にも、「最初に買ったカメラはKissだったよ」って人はとても多いと思います。

かくいう僕自身も、7年前に初めて買ったカメラは「EOS Kiss X6i」でした。夢中で撮りまくったのを良く覚えています。

(使いまくったので手垢だらけになっている)

これまでKissシリーズは「一眼レフ」だったんですが、今回の「EOS Kiss M」からついにミラーレスになりました。

Canon EOS Kiss Mの正面

これまでのKissは、色々な部分を省いて無理やり小型軽量化していた印象がありますが、今回ミラーレスになったことによって、カメラとしての基本性能をしっかり保ったまま小型化されています。入門者向けなのに機能がとても充実していると言えるでしょう。

ほんと、一昔前のKissは1つランクの上の機種に比べるとどうしても省かれちゃう機能があって見劣りしがちだったのですが、このKiss Mについては機能性、画質、ともに凄く高いクオリティを保っています。

良いですよね。凄く良いと思います。

仕様

簡単に仕様をまとめておくと、

  • センサー:APS-C(約2410万画素)
  • オートフォーカス:デュアルピクセルAF
  • 瞳AF:可
  • 可動バリアングル液晶:○
  • 連写速度:最高10枚/秒、動き物の場合7.4枚/秒
  • 動画:4K24p、フルHD60p、HD120pなど
  • 無線機能:Wi-Fi、Bluetooth
  • バッテリーの保ち:235枚撮影
  • 大きさ:116.3(横)×88.1(高さ)×58.7(奥行き)mm
  • 重量:390g(バッテリー、SDカード含む)

となっています。

画素数も十分にありますし、センサーの性能もとても高いので、初心者の方のみならず上級者がサブカメラとして買っても満足できる性能に仕上がっています。

外観

それではKiss Mの外観を見ていきます!

今回購入したのはホワイトボディです。清潔感と高級感があってデザインはとても良いと思います。

Canon EOS Kiss Mの外観

Canon EOS Kiss Mの外観

Canon EOS Kiss Mの正面

サイズ感が分かりにくいと思うので、EFレンズ(一眼レフ用の大きいレンズ)と比べてみました。
Canon EOS Kiss Mと一眼レフ用レンズと比較
フルサイズ用のレンズ1個より小さい。なんてこった。

背面はこう。操作系が右手親指付近にまとめられています。
Canon EOS Kiss Mの背面
露出補正やAF/MFの切り替え、その他操作は全て親指で一度ボタンを押してから設定するようになります。
このあたりは一眼レフよりコンパクトデジカメ寄りの操作感だなぁという印象。

背面ディスプレイはもちろんタッチパネル対応なので、タッチ操作することが出来ます。
僕は普段使用しているカメラでもタッチパネル操作はあまりしないんですが、逆にほとんどの操作をタッチパネルでやってる人もいるらしく、この辺は人によって全然違うんだなぁと思いました。
使いやすい操作方法を選べば良いと思います。選択肢が多いのは良いことです。

上面。
Canon EOS Kiss Mの上面
絞りなんかをカリカリっと変える「電子ダイヤル」はシャッターの周りに。こちらを見てもやはり右手だけで操作できるようにまとめているようです。
電子ダイヤルは地面に対して垂直にダイヤルがある一眼レフと違い、地面に水平に近い形に配置されています。一眼レフと持ち替えた場合は慣れが必要ですね。普段一眼レフを使ってる僕はちょっと使いづらかったかな。

付属のEF-M15-45mmレンズは沈胴式です。携帯性を考慮して普段はコンパクトになっており、使うときだけグッとせり出す仕組みになっています。
Canon EOS Kiss Mの沈胴式レンズ
レンズにあるレバーを押しながら回すと、

Canon EOS Kiss Mのレンズを伸ばしたところ
レンズがグッと出てくる。

この沈胴式、写真を撮る際にひと手間必要なので、正直言うと僕自身はちょっと苦手です。特にフードを逆付けしていると伸ばせなくなっちゃうので。
でも携帯性を考えるとやっぱりこの方式が良いですよね。

今回購入したのはダブルズームキットだったので望遠レンズも付属します。

  • EF-M15-45mm F3.5-6.3 IS STM
  • EF–M55-200mm F4.5-6.3 IS STM

Canon EOS Kiss Mのダブルズームキットの写真
今までKissのダブルズームキットというと、18-55mmと55-250mmだったんですけど、15-45mmと55-200mmに変わりましたね。広角に強くなり、望遠に少し弱くなりました。

なおレンズフードは別売りです。

標準レンズ用

望遠用

この標準レンズは逆光に弱いので、フードは絶対にあった方が良いと思います。

底面。
Canon EOS Kiss Mの下部
底蓋を開けたところにバッテリーとSDカードが入ります。

作例

それでは作例です。

本当は母親に買ってあげたKiss Mで作例を撮ろうと思ったんですが、なんと僕が母親のSDカードを紛失するという失態をかましたところ、母親が怒ってKiss Mを借りれないことになりました。(買ったのはこっちなのに…。)

しかしながら作例だけ残して書きかけたこのブログがお蔵入りになるのを避けるため、Kiss Mをわざわざレンタルしました…!

Kiss M黒

ということで(レンタルした)Kiss Mで撮った作例をご覧ください。

まずは海に行きましたよ。某アーティストが歌った海水浴場。標準レンズ(EF-M15-55mm)です。
Kiss Mの作例

バリアングルでローアングル。
Kiss Mの作例

僕が持ってるKiss X6iはライブビューでのAFが凄く遅かったんですけど、デュアルピクセルAFのおかげでバリアングルが凄く使いやすくなっててビックリしました!
これなら積極的にバリアングルを使っていけるなという印象。
Kiss Mのバリアングル

ありがちな、自分の影なんぞも撮ってみたり。
Kiss Mの作例
周辺光量補正をOFFにしているのでかなり減光しています。僕はこれが好きなんです。

望遠レンズ(EF-M55-200mm)で入道雲。
Kiss Mの作例

某有料道路走行中。お盆の時期なので猛烈に混雑していました。橋で止まると揺れるんで結構怖い。
これも望遠レンズなので画角がちょっと狭いですね。
Kiss Mの作例

続いて尾道もちょっとだけ歩いてみました。

望遠レンズ。
Kiss Mの作例

標準レンズ。
Kiss Mの作例
ピクチャースタイルはディテール重視の少しシャープネスを少し弱めたものを使用しているんですが、Kissの割に派手過ぎない画で撮れてなかなか楽しいです。

キットの標準のレンズは15-55mm、フルサイズ換算で24mm始まりなのが意外と良い。以前は18mm始まりでしたから、この3mmは大きいですね。
Kiss Mの作例

あまり尾道っぽいものは撮ってません。
Kiss Mの作例

最後は夕景。

ベランダの透明な洗濯バサミ。望遠側にするとF6.3とかなり暗くなるので、ボケが小さくなるんですが、被写体に近づくことでボカすことが出来ます。
Kiss Mの作例

夕方の空模様。
Kiss Mの作例

あまり良い作例がありませんでしたが、以上がKiss Mで撮った作例になります。

感想~良い点~

それではKiss Mを使ってみての感想を書いてみます。まずは良い点から。

小型軽量であること。

まず小型軽量。これって僕常々思ってるんですけど、「今日はちょっとかさばるからカメラ置いていこっw」って思った日に限ってシャッターチャンスって訪れるじゃないですか!そういう意味で、携帯性ってすごく重要だと思うんですよね。

僕は「重いカメラ持って歩く俺カッコいい」みたいに思い込んでる部分があるので、割と重い機材も苦にならないんですけど、普通の人はそうはいきませんよね。

カバンにサッと入れて持ち出せるサイズ感は凄く良いと思います。

良い意味でKissっぽくない。

今までのKissって、いかにもKiss、いかにも入門機っぽかったんですよね。

  • 操作は簡単、でもちょっとでも難しいものは全部省いています!
  • ママのお友達です!

こういう感じ。使いやすいのは良いんですが、ただ、それでKissを敬遠する方が多かったのも事実だと思います。

その点今回のKiss Mはそういう「Kissっぽさ」「初心者っぽさ」が凄く少なくなっています。

例えば、Kissのロゴが小さい。
Canon EOS Kiss Mの背面
左肩のEOS Kiss Mっていうロゴがあるだけですからね。

他、具体的な設定面でも省かれている部分が少ないです。
例えば僕の Kiss X6iの場合、

  • ホワイトバランスの色温度指定が出来なかい
  • ISOの設定が1/3ステップで設定できない

などなどなどなど、初心者の域からちょっと出た人が弄りたくなる部分で凄く不満が出てきやすいんですよね。本当に「これは初心者向けです、もうちょっとやりたい人は上のランクのカメラ買ってね!」って感じが強かった。

一方でこのKiss Mは、そういう設定も普通のカメラと同じように可能なんです。もちろん初心者に優しいようにイラストや語句の説明などはありますが、写真を撮る上の機能で省かれている部分が無いのが凄く良い。

もちろんセンサー自体も上位のAPS-C機種と同じものを使っていて画質も良いので、中級者になっても十分使っていけるカメラだと思いました。

全体的な質感も良いし、凄くいいカメラだと思いますね。ほんと以前のKissから大きく変わったなと感じました。

感想~気になる点~

一方で気になる点も。これはしっかり書いておこうと思います。

操作性(ご操作が発生するかも?)

まず、操作性。うちの母親も使ってて、「知らず知らずのうちに操作ボタンに手が当たって設定が変わっていた」っていうことがありました。

例えば、普通一眼レフならAF/MFの切り替えがレンズ側にあるんですが、Kiss MはAF/MFはカメラ側で切り替えるようになっています。

Canon EOS Kiss Mの背面

背面の丸ボタン、これの左(AF MFってとこ)を一回押すだけで切り替わるんです。

そのため指が当たって知らぬ間にマニュアルフォーカスになっていたようで、「全然ピント合わん~!」ってなってました。

他にも露出が知らぬ間に-1/3になっていたりと、「良く分からん間に変になった」っていう初心者が良く言うアレが起きやすくなっているように感じました。

とりあえず母に対して説明はしましたが、また今度突然同じことになったとき、ちゃんと対処できるか心配になりましたね。例えばMFになってても一旦電源をON/OFFすると解除される or 警告が出るような仕組みがあると良いんじゃないでしょうかね。AF/MFの切り替えは長押しにするとかでも良いですね。

操作系はもう少し見直せるんじゃないかと思いました。

やっぱり沈胴式レンズは使いづらい

お次はキットレンズ。正直、沈胴式レンズは慣れるまでに時間が掛かるなぁと。

特にレンズフードを逆付けした場合、レンズのスイッチ部分が隠れてしまい、実質レンズ使用不可になります。これがツライ。

沈胴式レンズって暗いし一手間必要だしで、正直言えば僕にはちょっと合わないかなぁと思います。個人的にはパンケーキレンズの方が良いかなぁと思いますね。

僕ならこの一本で使うかなぁ。

今までKissのキットレンズは標準も望遠もF3.5-5.6だったのが、今回は3F.5-6.3になっていて、すぐISOも上がっちゃうので、やはり明るいレンズの方が絶対楽しいと思います。

細かいところが気になる

更に細かいところで、一眼レフを使っている僕としては少し戸惑うところはありました。

まぁ操作性の部分は慣れたら苦にならないだろうし、設定で変更出来るところもあるんで、もう少し使い込んで自分に最適な設定を見つけることも大切かなぁと思いました。

まとめ

ということで最後に気になる部分を書きましたが、それでもさすがキヤノンさんが作ったカメラというだけあって、全体的に凄く使いやすいカメラに仕上がっていました。
これなら初心者~中級者、そして上級者のサブカメラとして大活躍するカメラだと思います。特に単焦点レンズと組み合わせてスナップを撮って歩くのなんかも楽しそうです。

ちょっとお金に余裕があるならこういう単焦点も面白そう。

標準域でF1.4。結構な価格なので入門者にいきなりおすすめ!とは思いませんが、中級者以上の人が旅行なんかに持っていったら最高に楽しいでしょうね。(欲しくなってくる…)

今回のKissは「もろに初心者向き」というより「中級機に初心者向けの説明を加えたカメラ」だと思うので、ちょっと良いレンズを使ったりしながら末永く使っていけるカメラだと思います。

初心者の方で「自分にも使いこなせるかな」って思ってる方、中級者以上で「ショボすぎないかな」って思ってる方、このどちらにもオススメ出来る数少ないカメラの1つだと思いますよ。

ということでなんだかまとまりが無くなりましたが、以上がKiss Mのレビューでした。誰かの参考になれば幸いです!

ボディ
スポンサーリンク
記事が気に入ればぜひシェアをお願いします!
カテゴリー
てぴっくす

コメント