土堂っ子の写真展がとても心温かい空間だったという話

カメラの話

現在尾道市の市立美術館にて、「写真のまち尾道四季展」が行われています。

2020尾道四季展
(画像尾道市立美術館HPより引用)

この展示の中で、最近その活動が話題になっている「土堂小学校」の写真も展示されているんですが、先日行ってみたら物凄く心温まる空間になっていました。感動したのでご紹介します!

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土堂小学校写真クラブ

まず土堂小学校の写真クラブについて。

土堂小学校は尾道駅のすぐ裏手にある、120年の歴史を誇る小学校です。

「土堂小の写真活動が凄い!」とSNSで話題になっていたのでご存じの方もおられるかもしれません。

カメラ部の活動内容を一言で説明するのは難しいんですが、凄く簡単に言ってしまえば「児童が一眼レフカメラを使って学校生活を記録する」という活動で、これに多くの共感が集まっています。

ことの経緯については先生が説明のツイートを投稿されているので、ぜひ一連のツイートをご覧ください。

写真以前に人として大切なことを教えている

一連のツイートでご説明されているのは以下の3点。

  • 目的
  • 一眼レフを使っている理由
  • 使っている一眼レフについて

個人的に特に感銘を受けたのが、コミュニケーション能力の向上」という目的の部分です。

以下先ほどのツイートからの引用ですが、

カメラの使い方を説明する際、子どもたちに一番最初に言うことは、「写真を”撮ってあげている”ではなく、”撮らせていただいている”という気持ちで撮ろう」ということです。

撮影していると、積極的に写真を撮ってほしいと思う児童もいますが、中にはカメラを向けられることに抵抗がある児童もいます。そんな時は無理して撮らずに、「またいつか撮らせてね」と相手に言ってもいいし心のなかで思ってもいいし、とにかく相手を思いやる気持ちが大切だと児童には説明しています。

写真を撮るにあたり、カメラの技術を教えることは簡単ですが、写真以前に人として重要な部分を教えること。これってなかなか出来ることではありません。僕自身もついつい忘れがちになってしまう部分で、このツイートを拝見して改めて気付いた次第。

教科書に出ていることだけじゃなく、人と人との繋がりにおける大切なことを子どものうちから学べるって本当に幸せなことだと思うんですよね。

HPにも子どもたちの記録がアップされています

実際に学校内で撮られた写真は、HP内の「学年のページ」で掲載されているのでぜひご覧ください。

技術的なこともさることながら、先ほどのツイートの件も踏まえて見てみると、より掲載されている写真の素晴らしさを感じていただけるかと思います。

写真のまち尾道四季展

前置きが長くなってしまいましたが、写真展の様子についてご紹介します。

会場は尾道市立美術館。

尾道市立美術館 公式ホームページ
市民による草の根運動から始まって、昭和55年に開館した尾道市立美術館は、開館20年を経て、「本物の芸術と文化を提供し、新たな感動の中で歴史を見据えながら、未来へと羽ばたく豊かな夢と明るい希望を世界へ発信して、地域社会に貢献する本格派の美術館」という新たなコンセプトのもとに、安藤忠雄氏の設計による改修工事を終えて、平成1...

尾道市の写真展と同時開催です。今回は写真コンテストの受賞作品が3部屋、土堂小学校の展示が1部屋となっておりました。(尾道市の写真コンテストについては今回は趣旨と違うので割愛します。)

尾道市立美術館の入り口

尾道市の写真コンテストの作品を順番に見た後、第5展示室で土堂小学校の展示が行われています。

素敵なのは「撮影可・ネット投稿可」となっていたこと。

展示場

Webを通じて学校の活動を知ってもらい、理解してもらう。温かい輪の広がりを感じますね。(このカメラを構えてピースしてるイラスト、よく見たら版画!)

カメラ部の撮影風景

写真は展示室内の4つの壁でそれぞれ趣を変えて展示されていました。

まず入って最初に目に飛び込んでくるのが、カメラ部の撮影風景。壁一面に貼ってあって圧巻です。

壁一面

楽しそうに撮っている姿がとても印象的!

カメラ部の様子

カメラ部の様子

写真をしている方なら分かると思いますが、こんなに素敵な笑顔で写真を撮れるのは本当に幸せなことですよね。

なお、写っているカメラがどれも良いものばかりですが、こちらは

ということで、先生の私物だそうです。 しびれる!!

カメラ部の作品

続いて土堂っ子カメラ部の作品です。ここは大きめにプリントしてあり、ライティングも綺麗で、作品1枚ずつを丁寧に魅せてくれます。

カメラ部の作品

光が凄く綺麗な写真が多く、全てが心に響きます。

校舎の様子

土堂小学校の百年を超える歴史や尾道の町並みを感じる写真が多く、どれも魅力的に感じました!

自分の撮った写真をちゃんとした形で展示できる機会って、写真をやっていてもそうそう訪れるものではありません。こんな機会を作ってあげられるなんて凄く素敵です。

土堂小学校のある日

そして先生が撮りためた写真でしょうか、物凄い数の写真も壁一面に展示されていました。圧巻!

土堂小学校のある日

ある日

「うちの子どこにいるかな」って探している保護者の方もおられました。

展示を見る人

先日NHKのローカルで土堂っ子カメラ部が取り上げられていたんですが、こういった学校生活の写真は親御さんが凄く喜んでくれるそうです。「自分の息子は学校でこんな表情してるんだ!」みたいなね。

プロジェクター

プロジェクター

そして正面の壁にはプロジェクターで写真が入れ替わりで投影されていました。

僕が行ったときは、おじいちゃんから孫までの3世代と思われる方々がこの展示をご覧になられていました。パラパラ変わっていく写真をじっくり見入っていた姿がとても印象的でした。

感想

というわけで、長くなりましたが最後にちょろっと感想なんぞ。

学び舎の風景を残すということ

校舎の様子

実は土堂小学校は廃校の危機にあります。

個人的な話になりますが、僕が幼少期に学んだ小学校も数年前に廃校になりました。その時僕はカメラを始めたばかりで、校舎の最後の姿を数枚写真に撮りました。

その時はあまり深く考えず撮ったんですが、今見返してみると、不思議なもんでその場所の匂いまで思い出すことができるんですよね。

僕が撮った写真は校舎の写真だけですが、今土堂小学校の児童さんたちが撮っている写真は、まさにそこで子どもたちが全力で生活し、学んでいる姿です。二度と戻らない時間がそこには詰まっています。

作品としても魅力的ですが、「記録」としてもとても価値のある写真だと思います。

見る人それぞれの感想を持てる素晴らしい写真展

今回僕は自分の学校が廃校になっている者、そして写真を撮る者として写真展を観てきました。

その他にもこの写真展は、

  • 自分が撮った写真が展示されている
  • 自分が被写体となっている
  • 自分の子どもが写っている
  • 地域の学校教育を見守りたい
  • 土堂小学校の写真活動に共感する

そんな色んな人に幸せを与えると思うんです。

照れくさかったり嬉しかったり涙が出たり。やっぱりいい写真は心を動かしますね。

心温かい幸せがいっぱい詰まった展示でした

というわけで土堂っ子カメラ部の展示について書いてみました。

子どもたちの姿を日々撮り溜め、私物を貸し与え、写真を撮るチャンス、そして展示する場所まで与えてあげる。子どもたちは絶対喜んでいるはずだし、後で振り返ってその凄さに気づくと思うんです。そしてその思い出は必ず大切な宝物になると思います。

とても心温かい展示なので、ご興味のある方はぜひご覧いただければと思います。

尾道市立美術館

入館料は無料なので、ぜひ!

カメラの話
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