大人の科学マガジンから、「二眼レフフィルムカメラ」がついに再販されました!
自分で組み立てるところから始まり、写真を撮るまで楽しめる、まさに大人の趣味として僕も購入したのでブログに書き綴ってみようと思います!
大人の科学マガジン
大人の科学マガジンはその名の通り、大人が凄くワクワクする工作キットのシリーズです。
今回はそのシリーズの中から、2009年に発売された「35mm 二眼レフカメラ」の再販版です!
「せいぜい付録程度でしょ?」と侮るなかれ、これが実に二眼レフ、そしてフィルムの楽しさをギュッと凝縮したカメラに仕上がっているのです!
実際に作ってみる
キット内容は、
- カメラキット
- 冊子
の2点。この他セロハンテープが必要です。
冊子は、作り方と、撮り方や簡単な構図説明、作例などが記載されています。
因みに冊子に制作時間は「約40分」と書かれていましたが、僕が作ったら55分かかりました。普通1時間程度は見ておいた方が良さそうです。
作る上での注意点
作り方は冊子の説明の通りやるだけですが、注意点としては、
- 付属のドライバーは磁石式なので、ネジをドライバーの先端にくっつけてから作業すると楽。
- ネジは締め過ぎるとネジ山がモゲる。説明書にもあるが、抑える力7:回す力3程度で作業。
- 説明書に「ここは一旦仮止め」みたいな記述が何箇所かあるけど見落としがちなので注意。
- ネジは1つ予備があるはずなので、普通通り作れば1つ余る。
こんな感じ。とにかく説明書に書いてある注意書きを一度ザッと読んでから作業すると良いでしょう。
因みに公式サイトに作り方の説明動画があるので、そちらも参考にしてみると良いかもしれません。
もし失敗するとしたら、
- ネジを強く締め付けすぎてプラ側が削れてダスダスになった
- 仮止めなのに強く締め付けすぎて、プラをはめ込む時に割れた
って感じだと思います。
大体ネジ関係だと思うので、とりあえず締めすぎないようにだけ気をつけておいた方が良いと思いますね。
完成品
ということで、完成品がこちら。
ちゃんと二眼レフの佇まいですね。下部には「Gakkenflex」の文字が!
上のレンズがピント・構図調整用、下のレンズが撮影用です。歯車になっていて、どちらかを回せば反対のレンズも一緒に回るように出来ています。素晴らしいですね。
上から覗き込むとスクリーンに映った景色が見えます。エモい。
因みに左右が逆に映るので、構図を決めるのがちょっと難しいですね。
サイズ感が分かるように135フィルムと比較してみました。
レンズの間の左にある斜めのレバーがシャッターです。
フィルムの装填シーン。裏蓋を開けて装填。フィルムの穴(パーフォレーション)を本体のツメにしっかりと引っ掛けた状態で蓋をし、巻き上げノブを回します。
なお、蓋を閉めた状態でノブを回したとき、カウンター(上の写真では左側の方)が、巻取りノブとは逆向きに回転していればOKです。回転していないときはちゃんと歯に掛かってないので掛け直して下さい。
因みに
- シャッタースピードは一定(情報によるとおよそ1/150sec)
- ピント調整はマニュアル
- フィルムの巻き上げは手動
- 絞りは基本的には一定だが変更も出来る
という構造です。
今回はテスト用のフィルムをセットしているのでISO100ですが、撮ってみた感じ、ISO400~800のネガがオススメですね。100だと暗すぎると思います。
全部屋外で撮るよ!っていうことなら100でも良いと思いますけどね。
撮り方
撮り方は簡単。
ピントはレンズ部の歯車を回して合わせます。レンズが伸びる方向だと近距離、縮まる方向だと遠距離にピントが合います。
構図・ピントが決まれば後はシャッターを切るだけ!シャッターや絞り値は一定なので、難しいことは特に考える必要ありません。
撮ったらフィルムを巻き上げます。レバーを回すだけ。巻き忘れたら1コマに2ショット写ってしまうので注意が必要です。
この巻き上げの方法ですが、巻き上げ時は写真の右側のノブを回すのですが、左のカウンターが半周回ったところが1コマ分です。
間違えて1周分回すと2コマに1枚しか撮れず、1本分のフィルムで半分しか撮れないことになります。ご注意!
作例
それでは作例です!
今回はPREMIUM 400の27枚撮りを使って撮りました。二眼レフカメラの構造上、今回は縦構図が多いので少々見づらいと思いますがご了承下さい!
横位置で撮った比較的近距離の写真。
このカメラは横位置で撮るのが難しい!w
夕日。
画角的に何mmくらいなんでしょう、50mmくらいかな。
ISO400のフィルムでも、屋内だと大体光量不足でかなりアンダーになってました。
これはこれで味があって良いんですが、800のフィルムの方が良かったかと思いますね。ネガフィルムはハイライト側がすごく残りますし。
部屋に差し込んだ夕日。
写真でも綺麗ですが、スクリーンを覗いたときがめちゃくちゃ綺麗なんですよ。写真を撮らなくても見てるだけで楽しめるレベルです。
ちょっと日が傾き始めた頃。
やはり周辺部が流れています。レンズの性能か、フィルムがしっかり密着していないせいか、原因は色々考えられますが、これはこれで好きですw
この時に撮った写真がこちらです。
カメラの構造上ローアングルが得意なのでこういう写真が増えますね。一眼とはまた違う画が撮れるので面白いです。
最短距離で撮ろうと思ったらレンズ出しすぎたみたいで、周辺が思いっきりケラレましたw
なんか、どんな失敗をやっても「味があるなぁ」って思っちゃう不思議な魅力がありますねw
多重露光
あと、撮る毎に必ずフィルムを巻き上げないといけないんですけど、巻き上げずに撮ると多重露光になります。
これは1枚目と2枚目を逆さまにして撮ったものですね。アイディア次第で物凄い作品が生まれそうです。
因みに、今回も現像はキタムラに出したんですが、結構位置ズレがあったようで、ちゃんと調整しながらスキャンしてくれたようです。感謝感謝。
現像に出す際は「おもちゃのカメラで撮ったから穴がズレてるかも」と伝えておくとスムーズにいくと思いますよ。
感想
というわけで、大人の科学マガジン「二眼レフカメラ」を買って使ってみたよ!というブログでした。
自分で作ると構造が理解できる
よく一眼レフの構造って、ハーフミラーがあってプリズムがあってセンサーがあって・・・っていう断面図を見ることがありますが、二眼レフの構造ってなかなか見ることが無いですよね。
しかしこのキットは自分で作るので、そもそもなぜレンズが2つ必要なのか?とか、ミラーがどういう役割をしているのか、2つのレンズがどうやって連動しているのか、などなど、カメラに対する理解が深まります。
二眼レフの仕組みが分かれば一眼レフ、そしてミラーレスの凄さも分かるので、ぜひカメラ初心者の方にも楽しんでもらいたい次第。
因みに対象年齢は10歳以上なので、お子様と一緒に作っても楽しいと思います。
カメラとして楽しい
そして何より単純に、カメラとして楽しいです。
二眼レフならではのスクリーンに映し出される様はまさに「ファインダー越しの私の世界」って言葉がピッタリです。
またトイカメラライクな写りも、スマホのアプリ加工とは違う、ちゃんとフィルムカメラで切り取った本物の写真なので、そのあたりの美しさもあるでしょう。
なかなか思い通り撮れないと思うし、そりゃデジイチの方が遥かに綺麗な写真が撮れますが、そういう部分とは一線を画す楽しみ方が出来ると思いますよ!
遊び心のある大人にピッタリ
ってなわけで、総じて大満足でした。
一眼レフのフィルム写真も良いですが、たまにはこういう画質もイマイチ、利便性もイマイチだけど3千円ちょいで買えるカメラを持って、のんびり歩いてみるのも趣があって良いのではないでしょうか。
たまには肩の力を抜いて写真を撮りたなぁって方や、いつもとは違う撮影体験がしてみたい方、とりあえず初めてフィルムカメラに挑戦する方にとってはとても良いカメラなんじゃないかと思います。
ちょっとでもビビッと来た方、ぜひ一緒に二眼レフでフィルム写真を撮りましょう!
(これをきっかけにフィルム人口が少しでも増えたら良いなぁ…)
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