ニコンのES-2でフィルムをデジタイズ!

撮影方法
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100マクロで使う場合は長さの調整が必要!

ところが、キヤノンで使う場合は少し工夫が必要です。

というのもキヤノンの100マクロはニコンのマイクロレンズに比べてワーキングディスタンスが長いため、ES-2の長さ調整機構を使ってもぜ~んぜんピントが合いません。

そこでワーキングディスタンス分の距離を作るため、以下の物を使用しました。

必要なもの

※キヤノンのフルサイズ機とEF100mm F2.8Lマクロを使う前提で書いています。

まず、ネジが切ってある金属の筒を探していて見つかったのが、アルミのレンズフード

先端にもネジが切ってあるというのが重要なポイント。

次に、このレンズフードの先端は77mm径(レンズフードのレンズ側は67mm)であるのに対し、ES-2は62mmですからステップダウンリングが必要です。

それからアダプターAとBを付けるのに、10mmのステップアップリングが必要になります。
僕は手持ちのリングを3つ使いました。(52mm→55mm、55mm→58mm、58mm→62mm)

まとめると以下の通り。

  • アルミのレンズフード
  • ステップダウンリング(77mm→67mm)
  • ステップアップリング3つ(52mm→55mm、55mm→58mm、58mm→62mm)

で、実際に付けてみるとこんな感じになります。
ES-2をキヤノンの100マクロで使うためのアダプター
ぶち長い!!

わけわからんと思うので解説を書き込むとこんな感じ。
ES-2をキヤノンの100マクロで使うためのアダプターの説明

順番は、

ES-2本体 → アダプターB → ステップアップリング → アダプターA → ステップダウンリング → レンズフード

となります。ぶち長い!!!

更にレンズに付けるとこんな感じ。

ES-2とキヤノンの100マクロをアダプターを介して接続した写真

ES-2とキヤノンの100マクロをアダプターを介して接続した写真

ぶち長い!!!!!

ここまでやって初めて100マクロでES-2を使うことが出来ます。

ここで用意した物はフルサイズのカメラで使うことを前提に書いています!
APS-Cで100マクロを使うと、もっとワーキングディスタンスをとらないといけなくなるため、出来るならEF-S60mmなどのもう少し広角のレンズの方が良いでしょう。
もしくはEF-S55-250mmにクローズアップフィルターを付けるとか、エクステンションチューブを使うのもオススメです。

実際に使う

それでは実際に撮ってみます。

設定・注意点としては、

  • RAWで撮る
  • 手持ち撮影、固定撮影どちらの場合でも手ブレ補正はOFF
  • 昼間の外の光に向けて撮るのが一番良い
  • 絞りはf/8~11くらい
  • ISOは100(ベース感度)

こんな感じです。

昼間の外の光に向けて撮るのは、光が一番綺麗だからです。もし昼間に撮れない場合は出来れば高演色LEDかストロボの光で撮るのが良いでしょう。

こういうやつ。でもやっぱり太陽光が一番いい光なので、日中に撮るのがオススメです。

あと基本的には絞り優先モードでバシバシ撮っていけば良いと思いますが、一応撮影画像のデータを見て、ヒストグラムが真ん中で山を作るように注意しておくと良いと思います。
あまり極端にアンダーやオーバーになると、後のネガポジ反転であまり良い結果が得られません。

撮った結果

撮ったままの写真

撮ったままだとこんな感じ。当然ですけど茶色い。あとちょっと傾いてますね。この辺の調整が結構難しい。

Lightroomで調整

その後Lightroomで調整します。

ネガポジ反転の方法についてはこちらをご覧ください。RGBごとにトーンカーブを調整するのがポイントです。

そして反転&調整したものがこちら。
ES-2で読み込んだ作例

うん!いいんじゃないでしょうか!

ちょっと埃が乗ってますが、解像感は非常に高いし、カメラのキタムラでスキャンしてもらったものよりトリミングが少なくて済んでいます。

追加:ポジフィルム

後日ポジフィルム(プロビア100F)も読み込んでみたので追加しておきます。
こちらはネガポジの反転が必要ないので、比較的簡単に取り込めるかと思います。

ES-2でポジフィルムを撮った作例

ES-2でポジフィルムを撮った作例

ES-2でポジフィルムを撮った作例

めちゃくちゃ綺麗でビックリしました。

感想

ということで最後に、ES-2を使っての感想を書いてみます。

良い点

まずは良い点!

  • フィルムの平坦性を確保しやすい
  • 読み取りの精度が高い
  • 設置が楽ちん
  • 作業のスピードがそこそこ高い

こんなところです。

特にフィルムのホルダーがあるお陰で平坦性を確保できること、設置がとにかく楽なこと、この2点が嬉しかったです。
今までの自作スキャンの場合、なかなか腰が上がらなかったんですけど、これなら比較的軽い気持ちでデジタイズ出来ます。

気になる点

一方気になる点は以下。

  • フィルムの傾きを調整するのが難しい
  • ホルダーにフィルムをセットするときに微調整が必要
  • 手袋をしていると操作しづらいときがある
  • ホルダーが36mmジャストサイズなのでベース色の取り込みが難しい
  • 値段が高い

こんな感じです。

今回キヤノンのEF100mmマクロで使うということで、少々無理やり距離を作って撮影したわけですが、思ったよりギリギリになってしまいました。
もう少し長い鏡筒を利用して、もう少しだけ余裕を持たせることが出来れば撮影がもっと楽になるかと思います。

また何か工夫点があればこのブログに追記したいと思います。

まとめ

ということで、ES-2のレビューでした。

無理やりキヤノンのレンズにニコン用のES-2を使っているので少々無理がある部分もあったんですけど、初めに道具さえ揃えてしまえば、次からは簡単にデジタイズ出来るので非常に良いと思います。

マクロレンズを持っていることが前提になってしまいますが、市販のフィルムスキャナーでは満足できない方、近所のお店のスキャンでは画素数が少なすぎると感じる方にはオススメの商品ですよ~!

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コメント

  1. 葛島 義隆 より:

    取り扱い方法大変参考になりました。
    ES-1を使っていますが、フィルムセットに苦労しています。
    フィルムホルダー「FH-1」が別売りとなっていますが、
    ES-1にホルダーが使えますか?わかればお教え願います。
    宜しくお願いします。

    • てぴっくす てぴっくす より:

      葛島さん、コメントありがとうございます。

      ホルダーがES-1で使えるかどうかですが、僕自信がES-1を持っていないので分からないというのが正直なところです。
      そこで、ES-2を横から見たところの写真をアップしてみます。
      ES-2を横から見たところ

      ご覧の通りES-1とは内側の金属のストッパーの形が違うのですが、ES-1の方がキツそうに見えるので、厚さが入るかどうかが問題ですよね。
      因みにホルダーFH-1の高さ53mmほど、厚さが4.8mmほど(実測値)となっていますので、参考にしてみて下さい。

  2. Tsc183 より:

    非常に参考にさせていただきました.
    私もES-2をキヤノンボディで使ったのですが,本体が7Dだったり,レンズがヤシコンのマクロだったりとかなりトリッキーな組み合わせになりましたが,案外素直に組み上げることができました.

    • てぴっくす てぴっくす より:

      Tsc183さん、コメントありがとうございます。
      ブログ拝見させて頂きましたが本当に綺麗にデジタイズ出来ていますね。
      キヤノンAPS-Cボディの場合は1.6倍問題を考慮する必要があるので余計にややこしくなりますよね。
      無事組みあがって何よりです!
      きっとTsc183さんのブログもどなたかの参考になるでしょう!