今日は真上から見下ろしたような写真、「俯瞰(ふかん)写真」について!
突然ですが、こちらは木村文乃さんのInstagram。
ものすごくオシャレ!
こういう俯瞰の写真ってすごくオシャレで良いなぁと思うんですが、実は俯瞰撮影を真剣にやろうと思ったら結構大変なんですよね。
特に一眼レフで三脚を使った撮影をする場合、普通の三脚だと俯瞰撮影が出来ないんです。
なので半ば諦めてたんですけど、先日知人に俯瞰写真の撮影を依頼されたので、必要に差し迫られてベルボンのマルチアングルユニット「V4ユニット」を購入してみました。
三脚を使って俯瞰撮影が出来るようになるアイテムなんですけど、これがなかなか良かったのでレビューしてみます!
俯瞰撮影の方法
雲台の逆付け
まず、V4ユニットの説明の前に、別の俯瞰撮影の方法を1つご紹介。
簡易的な撮影方法としては、三脚のエレベーターの下部に雲台を取り付ける方法があります。
この方法であれば、カメラを逆さまに付けることができます。
ただし、三脚の下に入るサイズの被写体しか写せないのが難点。テーブルの上に乗った被写体には厳しいですし、被写体との距離も取れないので汎用性はあまり高くありません。
V4ユニット
で、ベルボンのマルチアングルユニット、「V4ユニット」です。
これを使えばこんなふうに三脚からアームを伸ばす形でカメラをオフセットできるので、容易に俯瞰撮影が出来るようになります。
三脚分の高さも稼げるので、撮影者の意図した焦点距離で撮影することが可能になります。
V4ユニットを詳しく見てみよう!
それではV4ユニットを詳しく見てみます。
仕様
まずは仕様。
- サイズ幅:340mm
- EVスライド量:205mm
- 重量:584g
- 推奨積載重量:3kg
- 雲台取付ネジ:細ネジ
- 三脚取付ネジ:太・細ネジ両対応
- 回転角(左右方向):360度
- 回転角(仰角・俯角):±90度
雲台取り付けネジが細ネジだったり、推奨積載重量が3kgだったりするので、それほど重量のある機材を載せられるわけではないと思います。まぁ、フルサイズ一眼レフと標準ズームが限界といったところですね。
外観
それでは外観を見ていきましょう!
これは一番縮めた状態です。この写真で言うと右側に雲台とカメラが、下側に三脚が付く形になります。
まず、V4ユニットのエレベーターの伸び縮みは、ロックを緩めた後、ハンドルを回して行います。微妙な長さで調整することが出来ます。
エレベーターを全部伸ばすとこんな感じ。205mm伸びます。
好みの長さになったら、ロックを締めてハンドルを固定することが出来ます。
V4ユニットには首振り機構があります。操作グリップをアンロック方向に回せば上下左右、自由に動くようになります。
俯瞰撮影のときは1度固定してしまえばあまり動かすことがないですが、マクロレンズを使っての撮影などでは、緩めて→動かして→固定の動作がスムースに出来るので便利だと思います。
ほんとよく考えられてますね。
実際の使い方
三脚との取り付けは、
- 三脚とV4ユニットは太ネジ/細ネジ両対応
- 先端に取り付ける雲台は細ネジ
となります。
で、三脚と雲台を付けるとこんな感じ。
三脚とV4ユニットの間に雲台が入っていますが、外すのが面倒くさかったから付いてるだけです。本来は必要ありません。
あとはお好みの長さにエレベーターを伸ばして撮ればOK。
なお、V4ユニットに直接カメラを取り付けることは出来ないので、別途雲台を1つ用意する必要があります。僕は手持ちの3Way雲台を使いましたが、自由雲台の方が軽いし操作も楽で良いかもしれませんね。
ただ、使用する三脚が雲台取り外し可能な場合は、その雲台を取り外してV4ユニットに付ければ良いので、わざわざ雲台を購入する必要はないです。
実際に撮った写真
それでは実際に3枚ほど撮ってみたのでご覧ください。V4ユニットを使うとファンダーが覗きづらくなるのでWi-Fiを使ってスマホでリモート撮影しました。
まずは僕の機材を撮った写真。俯瞰で、ワクワクしたおもちゃ箱のようなイメージで撮りました。
6D EF24-70mm F2.8L II USM f/8 1/100sec ISO-200 ストロボ2灯
これがちょうど三脚を一番伸ばして(全高約170cm)、焦点距離70mmとほんの少しのトリミングを行った状態になります。
だいたいの写る範囲の参考になりますかね。
続いて俯瞰料理写真。スプーンが小さすぎたのとかお皿の柄がおかしいのはご愛嬌!
5D4 EF100mm F2.8L macro IS USM f/8 1/100sec ISO-200 ストロボ1灯
僕の概念だとこれまで「料理の基本は斜め45度!」だったんですけど、これはこれで新鮮で良いですね。面白い。
続いてこちらは友人の作品のDM用写真。
距離を取りたかったので、天井を外してもらって天井裏に登って撮りました。
5D4 EF24-70mm F2.8L II USM
Lightroomで3枚をHDR合成してるんで、手持ちでは絶対に撮れなかった写真ですね。
他にもアングルは同じまま、微妙にお皿の配置を変えて撮ったり、露出を変えて撮ったりしたので、こういう場合も手持ちでは無理だったなぁと思います。
感想
というわけで最後に感想です。
高画質で俯瞰撮影が出来る強み
最初にも書いたとおり、このユニットを使えば、三脚を使って俯瞰撮影が出来るようになります。
これって凄いことで、それこそISOを低めにして撮る事もできるし、きっちり構図を決めることも出来る。更に作例のようにHDR前提で撮影することも出来るので、写真の幅としては本当に広がると思います。
現場でいかに丁寧に撮るかで仕上がりも変わってくるので、画質に拘りたい場合は必須アイテムと言えるでしょう。
積載重量について
あとV4ユニットの積載重量について。
このV4ユニット、推奨積載重量が3kgです。
で、僕が使ったのが、5D4とEF24-70mm F2.8L II USMに雲台、さらにST-E3-RT(ストロボのコマンダー)の組み合わせで、合計約2.4kgになります。結構重い組み合わせになってしまっています。
実際これでどうかというと、ギリギリだけどイケるっていう感じですw
ただ怖いなぁと感じる問題が2つあって、まず三脚自体のバランスが崩れるパターンです。
これは、三脚が弱い or 三脚の脚が短い場合に起こりやすいです。が、これは三脚の脚をしっかり伸ばして基底面積を増やしてやれば安定します。
それともう1つ、機材が重くてV4ユニット自体がおじぎをしてしまうパターン。
V4ユニットをきっちり締め付けて固定していても、推奨積載重量に近づくと徐々に怪しくなってきます。
これは機材を軽くするのも手ですが、取っ手側に少し重量のあるバランサーを付けてやるだけで随分改善されます。
機材が重くてなかなかうまくセッティング出来ない場合は、ぜひ試してみてください。
めったに使わないけど無いと困る。それが全て。
というわけで、ベルボンのV4ユニットのレビューでした。
普段いつでも活躍するわけではないので出番の少ないアイテムだと思いますが、オシャレな写真撮影には一役買ってくれるユニットだと思います。
これがないと撮れない写真がある。それが全てです。
以上、このレビューがどなたかの参考になれば幸いです。
▼その他物撮り・ライティングに関する記事一覧はこちら。
コメント
こんにちわ!いつも楽しく拝見させていただいてます!
自分も今回、俯瞰撮影をしようと色々準備している中で、本文にもあった機材の写真の背景といいますか白いウッドデッキの床?を探しています。
ホムセンとかガーデニングショップなんかをまわったのですが、写真の様な白い板が見つからず…。
参加までにどの様な物を使ったのか、もしくはどこかのオシャレなカフェとかで撮られたのでしょうか?その辺を教えて頂けたら幸いです!m(_ _)m
のりひろんさん、こんにちは!
いつもありがというございますm(__)m
実はこのウッド調の背景ですが、布です!
Amazonで売ってるテーブルクロスですね。
本文に書こうと思って忘れていました。。。
https://amzn.to/2TREmCV
拡大してよく見ると織り目が見えるんですが、そこそこリアルなので俯瞰撮影程度だと十分のクオリティだと思います!
他にも良い背景がないか、いろいろ探し中なんです。
何か良いのがあればまたブログに書こうと思ってますよ♪
おー!テーブルクロスだったんですね‼️これは盲点でした
オシャレな着眼点、さすがです!ご参考にさせていただきます♂️
結構リアルに見えるでしょ?w
片付けるのも簡単ですし、オススメですよ♪
速攻でポチり今開封しました!期待どおりのものでした!
情報ありがとうございます
早いですね~!
ぜひ楽しんでください!(o^^o)