ニコンがフルサイズミラーレスZ7・Z6を発表!

カメラの話

ついにニコンからフルサイズのミラーレスカメラ、「Z7」と「Z6」が発表されました!

今回は、発表されたカメラと周辺システムについて、カメラマニアの視点で書き綴ってみたいと思います!


(画像はニコンのHPより引用)

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発表されたカメラ

まず、今回発表されたカメラは2台です。

高画素機「Z7

高感度・高連射機「Z6」(まったく同じに見えるけど、バッジが違う!)

この2台には明確な違いもありますが、共通点も多いのでまずは共通の項目を見てみます。

共通の項目

  • AF:ハイブリッド像面位相差(90%カバー)
  • シャッター:メカ&電子式(完全無音撮影が可能)
  • シャッタースピード:1/8000~30sec
  • マウント:Zマウント
  • ファインダー:EVF360万ドット
  • ディスプレイ:上下チルト
  • 手ぶれ補正:ボディ内5軸
  • 動画:4K30fps
  • メディア:XQD(シングル)
  • ボディ素材:マグネシウム合金
  • 防塵防滴:○
  • 重量:675g
  • サイズ:134×100.5×67mm

イメージとしては、ソニーのα7シリーズを意識しつつ、全てを高次元でまとめてきた、という印象です。

外観は、バッジ部分以外は同じ。共に小型・軽量されていて、675gとなります。ソニーのα7RIIIが657gなので、若干重いですが、ほぼ同じくらいですね。

因みに、参考に他のカメラの重量を挙げておくと、D850が971g、キヤノンの6Dが755g、APS-CのKiss Mが387gですので、一眼レフよりはずいぶん軽いけど、小型軽量のみを追求したモデルでは無いことが分かると思います。

個人的には軽くてチープな機種より、マグネシウム合金ボディの堅牢なボディが好きなので、これは非常にいいなぁと思います。
どうせ高画質を追及するとレンズも重くなりますしね。

その他ピントピーキング機能やゼブラを搭載した高性能なEVF無音シャッターボディ内手振れ補正など、ミラーレスの利点を活かした機能も満載で、どちらも現一眼レフユーザーが羨む存在になることは間違いありません。

では、次に7と6をそれぞれ見てみます。

Z7

高画素モデル。D850(ニコンの大好評ハイアマチュア向け一眼レフ)と同じ画素数である、約4千5百万画素のセンサーを積んでいます。

  • 画素数:45.7Mpixel
  • 連射性能:9コマ/秒
  • 常用ISO:64~25600
  • AFポイント:493点

画素数と常用ISOがD850と同じなので、(位相差センサーの配置や新エンジンの搭載による影響で全く同じ画になるとは思いませんが)基本的には似た性能のセンサーだと想像できます。
D850が画質・性能共にとても高い評価を受けたカメラだったので、Z7も間違いなく素晴らしいカメラになるでしょう。

僕がニコンユーザーなら多分こっちを買うかなぁと思います。

ただ、価格が高いのが難点ですね。約44万円。キヤノンの某カメラの初期価格を思い出す値段設定ですw

Z6

一方Z6は、高感度・高連射モデルという位置付けですね。

  • 画素数:24.5Mpixel
  • 連射性能:12コマ/秒
  • 常用ISO:100~50000
  • AFポイント:273点

となっており、画素数を下げた分、高速連写と高感度を可能にしたモデルです。

価格設定は約27万円と、Z7に比べると安いですが、決して画素数を下げただけの廉価版というわけではないことが分かります。

やはりこのあたりはSONYのα7Rとα7の関係に似ていますね。

Zマウントの凄さ

そして今回どうしても触れておきたいのが、新マウント規格「Zマウント」です。

ニコンは正直Fマウント自体の設計が苦しく、厳しい状況がずっと続いていました。
特にマウント径の小ささと電子化への対応の遅れが大きく響いていたのですが、そこを今回刷新しています。

  • 内径:55mm
  • フランジバック:16mm

フランジバックがミラーレスの中でも短い16mm、マウント径はフルサイズでもかなり大きい部類の55mmです。

まずマウント径が大きいとF値の明るいレンズを作れます。今回発表された58mm F0.95のレンズがその最たる例。

しかし、ただ明るいレンズが作れるだけが利点ではなく、レンズ設計の自由度が高まるという点も非常に重要な利点です。

例えば、「高画質と重量バランスを両方達成しよう!」という目標でレンズ設計する場合、色んな硝材でシミュレーションするんですけど、「どうしても後玉が大きくなってしまう」なんて状況が起こりうるんですよね。
そういうときに、マウント径が小さければ「今のマウントじゃ後玉が入り切らないから画質は妥協しましょう」とかって話になるんですけど、ここでもし口径が大きければ目標を達成して製品化出来るわけですよね。
他にも色んな状況で口径は響いてくるので、Zマウントの採用した大口径マウント規格は、ただ明るいレンズが作れるだけじゃなく、未来に向けて色んな可能性を秘めた規格だと思います。

多分、開発者の方も、今まで制約だらけで開発してきたと思うんですけど、これから広がる展望にワクワクしてるんじゃないでしょうかねw

レンズラインナップも増やしていく予定だそう

今回発表されたレンズは3本、24-70mm F4、35mm F1.8、50mm F1.8。それぞれ新たに設定された「S-Line」という高画質ラインナップの名を冠しています。

まだまだZマウントレンズのラインナップは少ないと言わざるを得ませんが、今後大口径レンズや、高画質のまま小型化したレンズなど、今まで見たことのないようなレンズが発表される(と思う)ので、非常に楽しみです。

なお、もちろん既存のFマウントレンズも使用可能です。

ニコンはこれまでに作り上げてきたレンズ資産がたくさんありますから、それらがミラーレスで使えるよう、マウントアダプターも用意されています。

まとめ

というわけで、僕なりの視点でZ7・Z6について語ってみました。

サイズ感もすごく良いですし、相当な高画質であることも間違いないし、全てが高い次元で完成されています。もしかしたら操作性はαシリーズより良いかもしれませんし、そう考えると正直欲しいですねw

今回ニコンはまさに社運を懸けてこのZシリーズを出しているんだと思います。その点でも妥協のない良いカメラだなぁという印象を受けました。

一方で、やはりフルサイズミラーレスにはSONYという超巨大なライバルが圧倒的なシェアを誇っているのも事実で、その牙城を崩すのは簡単なことではありません。
今回のZシリーズに搭載された機能がニコンにとって初めてのものであっても、既にSONYはαシリーズで当たり前のように使用されているものもあります。

そう考えると、今回のZシリーズが全てのカメラファンが諸手を挙げて喜ぶウオー!!みたいな存在にはなり切れるかというと、まだ未知数の部分が多いのも事実です。

フルサイズミラーレスのシェアナンバーワンを目指す」とのことですが、ソニーがこれまで培ってきたものは大きく、更にいずれキヤノンもフルサイズを出すでしょう。
そういう状況で、このZシリーズが一体どれほどのポテンシャルを秘めているのか、実際に発売されるまで分からないのが正直なところです。

Zマウントで出す新しいレンズ群の性能も含めて、これからのニコンに期待したいですね!!

ミラーレスカメラ | ニコンイメージング
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