カビ対策に!あなたにピッタリの防湿庫の選び方をご紹介!

購入相談

今日はカメラ機材をカビから守るための砦、防湿庫選びについて、初めて購入する方向けにまとめてみました!

大きさやメーカーの違いがあってなかなか選びにくい防湿庫ですが、今日は、お持ちの機材と照らし合わせて確実にご自分に合った防湿庫を選べるようになる記事を書いてみました。ぜひ参考にしてみてください(^^)

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そもそも防湿庫は必要なの?

まず最初に、そもそも防湿庫が本当に必要なのか?という前提を書いておきます。

ちゃんと管理出来るならなくても良い

結論から言うと、個人的には「すべての機材をそこそこの頻度で使ってるなら必要ない」と思っています。
実際僕もカメラを始めて何年間も、たったの1度もカビは生えませんでした

めったに使わない機材こそドライボックスに入れていましたが、それ以外は「そこそこ風通しの良い場所に置いて、月に1回動かす」程度で十分管理出来ていました。

湿気の多い場所で保管する場合は必要!

ただし!
例えば閉め切った押入れの中など湿気のあるところで保管したり、汚れや手垢が付着したまま放置するとカビが生えやすいので、そういう環境にある方は要注意です!

あと注意してほしいのがドライボックスの除湿剤。あれも長い間使っていると効果が無くなります。ドライボックスに入れてるから安心!と思ってると、むしろドライボックス内で湿気が溜まってカビが生えやすくなるので気を付けてくださいね。

購入のプロセスを紹介!まずはサイズを決めよう!

では実際に購入するぞ!と思った場合のプロセスを、順番に見ていきます。まずはサイズの決め方から!

①設置スペースを考える

まず確認したいのが防湿庫を置くスペース
どれだけ良い防湿庫を買っても置けなかったら意味ないですもんねw

設置する上で、扉の開閉スペースも当然必要ですし、出来るなら背面は壁から2cmは離したいので、それらも勘案してスペースを考えましょう。

背面に隙間が必要な理由
除湿装置が背面に付いていることが多く、中の水分を蒸散させるためのスペースが必要だからです。
東洋リビングの防湿庫の説明書にも2cmとの記載があります。

②自分の機材を全部の1~2回り、できれば2回り大きいものが良い

V4ユニットの作例①

よく「防湿庫選びは1回り大きいものを!」という記載を見かけますが、正直に言えば多分すぐいっぱいになってしまうと思います。

例えば、突然フィルム写真にハマれば、中古のフィルムカメラなんて数千円で2~3台すぐ増えますし、フィルムホルダー(現像から上がってきたフィルムを入れておくファイルみたいなもの)だって入れたくなるでしょう。

他にも望遠レンズを買えば凄く場所を取りますし、そうなると1回りなんてあっという間です。よってオススメしたいのは2回り大きいもの

2回りが分からないよ、って方のために、機材と必要な容量の目安を表にしてみましたので、ご活用ください。

機材 ジャストサイズ 2回り大きいサイズ
カメラ1台+レンズ2本 ドライボックスで十分
カメラ2台+レンズ3~5本 50㍑ 110㍑
カメラ3台+5~6本 75㍑ 140㍑
カメラ3~4台+レンズ6~8本 120㍑ 160㍑
それ以上 140㍑以上 160㍑以上

参考までに、カメラが2台、レンズが4本の場合を考えてみます。
上の表で2回り大きいサイズは、東洋リビングでは116㍑タイプのものになるんですが、下の画像のように、引き出しが4段です。

もちろん、カメラやレンズのサイズにもよりますが、カメラとレンズを入れると、4段中2段が埋まってしまいます。
他に、コンデジやレンズフィルターなんかの小物を入れるとあっという間にもう1段使ってしまうので、思ったほど余裕がないことがお分かり頂けるかと思います。

これが1回り大きいサイズだと3段しか無いので、あっという間にいっぱいになってしまいます。

というわけで、やはり2回り大きいサイズを買うのがオススメですね。一度買うと買い直すのはなかなか大変ですから。

除湿方式

サイズが決まったら次に悩むのが除湿の方式です。防湿庫のドライユニットには主に乾燥剤式ペルチェ式という2つの方式があります。
簡単にまとめてみると、

  • 乾燥剤式…乾燥剤で吸湿した水分を電気の力で庫外に放出する方式
  • ペルチェ式…ペルチェ素子の熱移動作用を利用して結露させた水分を庫外に放出する方式

となります。何のことやらサッパリ分かりませんね。でも大丈夫、乾燥剤式を選んでおけば良いのです。

理由は単純で、乾燥剤式の方が機械的に強いから。この乾燥剤式は、10年20年以上そのまま使えますから、言うなればず~~~っと入れっぱなしで良いということになります。
一方、ペルチェ素子は5年くらい経つと素子自体の寿命が来ちゃうんで、部品交換の必要が出てきてしまいます。

確かにペルチェ式には吸湿時間が短いという利点もあるんですが、カメラ機材用に使っている上ではそんな数時間のことを気にする必要は一切ありません。たとえ頻繁に出し入れするような使い方でも乾燥剤式で大丈夫です。

メーカー

調べてみると色んなメーカーがありますが、深く考える必要はありません。東洋リビングトーリ・ハンの防湿庫を買えばOK

というのも、乾燥剤式の防湿庫でラインナップが広いのはこの2メーカーが主だからです。家電量販店でもこの2メーカーがほとんどのラインナップを占めていると思います。

ではこの2つのメーカー、何が違うのでしょうか。
容量や機能性など細かいところで違いはありますが、まず一番違うのはデザインです。

東洋リビングはモノトーン。トーリ・ハンは外に黄色いラインと中の青い板が特徴。

正直どちらのメーカーも基本的な性能はそれほど変わりませんので、部屋にドデーンと鎮座する以上、デザインを重視して決めるのも大いにアリだと思います!

その他細かい違いとしては、

  • 東洋リビングはサイズによってコンセントが庫内に1、もしくは2つだが、トーリ・ハンはサイズに限らず庫内外に1つずつ搭載されている
  • 東洋リビングは湿度計のみ、トーリ・ハンは湿度+温度計が付属している
  • トーリ・ハンは1色のみのラインナップだけど、東洋リビングは一部のサイズにはホワイトもある
  • 東洋リビングは棚がスライド式になっているがトーリ・ハンは固定式

など、微妙に一長一短があるんでどっちが良い!とは言い切れません。お好みに合わせて選べば良いと思います。

それぞれの防湿庫のサイズ一覧表

サイズとメーカーが決まったらあとは購入するだけです!

ってわけで、それぞれの防湿庫のサイズ等々を2018年12月現在でまとめてみました。参考にしてください。どちらも防湿だけではなく、カメラ機材向けに光触媒による除菌機能を備えたラインナップから選んでいます。
(なお、外寸・内寸は「横幅×高さ×奥行き」の表記。また画像はそれぞれ公式サイトから引用しています。)

サイズ 東洋リビング トーリ・ハン
40リットル
ED-41CAT
外寸:W338×H458×D356mm
重量:8kg
容量:39㍑
55リットル
ED-55CAT
338×591×356mm
10kg
53㍑

PH60
400×520×384mm
10kg
56㍑
80リットル
ED-80CATP
423×611×406mm
14kg
77㍑

PH80
400×674×384mm
12kg
76㍑
110リットル
ED-120CATP
423×866×406mm
19kg
116㍑

PH110
400×918×384mm
16kg
107㍑
140リットル
ED-140CATP
423×1,017×406mm
22kg
137㍑
160リットル
ED-165CATP
423×1,183×406mm
26kg
162㍑

PH180
400×1,315×381mm
25kg
157㍑
ワイドタイプ
ED-160CAWP
840×607×399mm
27kg
160㍑

PH155W
805×725×381mm
25kg
152㍑

一部例外はありますが、全体的にトーリ・ハンの方が2cmほどスリムで、その分背が高いですね。スリムだと狭い場所にも置きやすいけど、中のスペースもスリムになるんで、そこはトレードオフ。ご自分の環境にあった製品を選んでいただければと思います。

まとめ

というわけで、防湿庫の選び方についてまとめてみました。今回はとにかく簡潔に書いてみましたが、いかがだったでしょうか。

実際に使用している様子もご紹介

一応、実際の使い勝手をお見せしたいので、僕が使っている防湿庫もご紹介しておきます。機種は東洋リビングのED-165CATPです。

これは僕の部屋に置けるサイズで一番大きいものを選びました。容量は162㍑です。(機材が増え過ぎちゃって2回り大きいサイズの防湿庫が買えなかった…。)

実際の使い勝手ですが、防湿庫を買ったときよりも機材が増えて、手持ちのカメラ(中古の一眼レフフィルムカメラ等を含む)が9台、レンズは15本(オールドレンズを含む)あるので、結構いっぱいいっぱいです。

棚は6段。上から

  • EF24-70mm/2.8II、EF100mmマクロ、EF16-35/4IS、EF135mm/2
  • EF85mm/1.4、EF100-400mmII、EF40mm/2.8、55mmのオールドレンズ2本、オールドフィルムカメラ1台
  • 5D4、6D、EOS-1N(中古のフィルムカメラ)、EOS-55(中古のフィルムカメラ)
  • ストロボ2台+ストロボのコマンダ1台+オールドフィルムカメラ3台+エクステンションチューブ1本
  • レンズフィルター約15枚+アクセサリー等その他
  • APS-C用のレンズ3本+APS-Cのカメラ1台

最後に一番下の微妙に空いたスペースにフィルムのホルダーをピッタリ入れることが出来たので、それを入れています。

LEDのライトバーなんかは凄く使い勝手が良いんですが、波型のマットはレンズフードを付けた状態だと収まりが悪くて使い勝手が悪かったです。全部フラットの方が良かったかも。わざわざフラットなマットを購入するほどでもないので放置していますけどね。

他、湿度計はアナログ。もちろんアナログで十分なのでわざわざデジタルを買うことはありません。

あとユニット部分。

左がカビの発生を防ぐ光触媒、右が除湿ユニット。除湿ユニットは出力を変えることが出来ます。

あと結構良かったなぁと思うのが、棚がスライド式になっていること。
機材の取り出しが凄く楽です。ここは東洋リビングにして良かったと思うポイントですね。

以上、これから購入をお考えの方の参考になれば幸いです。
「こんな写真も見てみたな」等あればコメント頂けたらアップしまーす。

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