キヤノンのスピードライト「430EX III-RT」を半年以上使用したので、レビューです!
僕が持ってるアクセサリーの中でも一番出番の多いのがこのスピードライトです。
フラッシュって暗いところで使うイメージがあるかもしれませんが、実はそれだけじゃありません。
ちょっとした味付けから逆光を補正するようなライティングまで、かなり表現の幅を広げてくれます。
ライティングの第一歩としてスピードライト、良いですよ~!
430EX III-RTの進化点
キヤノンのスピードライトと言えば長らく430EX IIが定番モデルでしたが、今回はそれの後継機。いくつか進化点があるのでそれを先にご紹介します。
ラジオスレーブに対応
フラッシュを本体から離れた場所で光らせるスレーブ発光。これまでの430EX IIはカメラ本体のフラッシュを感知して発光していました。
これはこれで簡単でいいんですが、「カメラ本体のフラッシュが被写体に写り込む」、「本体のフラッシュが届かない場所では使用できない」、などの問題がありました。
そこで今回の430EX III-RTでは、上記のフラッシュのスレーブに加え、新たに電波式の通信(ラジオスレーブ)も可能になりました。
キヤノンのフルサイズ機の場合カメラに内蔵フラッシュが無いんで、どのみち発信機を付けないといけません。
どうせ付けるなら便利な電波通信の方が良いので、この価格帯のストロボが電波に対応してくれたのは非常に嬉しいです。
因みにこのチョンマゲのようにくっついているのが発信機「ST-E3-RT」です。これのレビューと、430EX III-RTと一緒に使う場合の使い方は別の記事に書いているので、詳しく知りたい方はそちらを参考にして下さい。
操作性の向上
II型に比べ、マルチダイヤルや液晶の進化で操作しやすくなっています。もうちょっと強く光らせたい、なんてときも簡単。
また、首振りの角度が増えています。
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前モデルとは180°になる向きが変わっています。バッテリーグリップ使用時の向きに合せたのかと思います。
小型軽量
II型に比べて小型軽量化されたのも嬉しいポイント。
ストロボを持ち歩く時って、ストロボやらライトスタンドやらアンブレラやらソフトボックスを一緒に持ち歩くことが多いので、荷物は少しでもコンパクトな方が良いんですよね。
外観
それではざっと外観を見てみます。
電池は単3電池が4本。もちろんエネループを使用しています。
カタログによると連続発光可能回数(電池の持ち)はII型に比べて少し減っているようです。
II型になかった機能の1つにアイキャッチパネルがあります。バウンス撮影時に瞳の中にキャッチライトを入れ、イキイキとした表情にすることができます。
ワイドパネルは前モデルと同じ。これで14mmのワイドレンズまで対応します。
因みにストロボとカメラのボディが通信しているので、レンズの焦点距離によって照射角度が24mm~105mmの範囲で自動的に変わります。
液晶のバックライトは基本的に緑ですが、スレーブ時はオレンジになります。この状態でラジオスレーブの電源をONにすると、発信機(ST-E3-RT)と自動的にリンクします。このあたりは非常にお手軽で良いです。
430EX III-RTには付属品もあります。
一つはカラーフィルター。
白熱電球環境で定常光とフラッシュの色温度を合わせるために使います。
もしくはこのカラーフィルターを使いつつホワイトバランスの設定を白熱電球にすることで、背景の色を青っぽくするなんてことも可能。
これ、結構使う方法なので、最初からフィルターが付属しているのは大変ありがたいです。
他に、写真はありませんが、デュフューザーのような形をしたバウンスアダプターもあって、天井バウンスで影が出すぎるを弱めてくれる効果があります。
(直射した光を柔らかくするディフューザーとはまた別。)
作例
430を使って撮った写真を載せてみます。本当は甥っ子や人物をかなり沢山撮ってるんですが、色んな都合で載せられないのが残念!
バウンス発光
まずは天井や壁にフラッシュを反射させて撮る「バウンス」という方法で撮った写真。
まずは世界で一番可愛いんじゃないかと噂の甥っ子くんの写真です。ギリギリ顔が隠れてるのでセーフ。
オモチャも手も髪の毛も、全ての光り具合にバウンス発光の良さが出てると思います。
こういうのって部屋の明かりだけではどうしても出来ない、バウンスならではのライティングです。こうやって見ると本当にポートレートと相性が良いですね。
しかもETTLで撮影しているので、ストロボの強さ等は全部ストロボにおまかせです。
続いてはお茶のお菓子。写真自体は構図も何もあったもんじゃありませんが、光の具合を見て下さいw
先ほどの甥っ子の例もそうですが、光が一度天井で跳ね返ることで、柔らかくシャワーのように光が降り注ぎます。天井バウンスならではの柔らかさです。
スレーブ発光
続いては、カメラ本体から離れた場所でフラッシュを発光させる「スレーブ発光」です。
僕はフルサイズ機を使ってるので内蔵フラッシュがありません。なので上記の通り、トランスミッター「ST-E3-RT」を別途購入してスレーブ発光させています。
トランスミッターを使っての操作はすごく簡単です。
430EXを「スレーブ(電波)」状態にしておき、トランスミッターをカメラのシューに付けて電源を入れるだけ。
以下、ST-E3-RTとアンブレラを使って撮った作例です。
因みに、僕はブログで使う商品撮影的な写真はほとんど430EXで撮影しています。
あとこの写真は320EXという一つグレードが下のストロボを使った例ですが、こんな写真もスレーブ発光の代表的な例になります。
これはこの鉢の上少し後方から320の光を当てた写真。半透明なものに若干逆光気味の光を当てると透き通った感じを表現できるんですが、こういう画もストロボならではだと思います。
ハイスピードシンクロ
外付けストロボの機能の1つに、ハイスピードシンクロというのがあります。僕はあまり使わないので分かりやすい作例がなくて申し訳ないのですが、1枚だけ載せてみます。
逆光などでよく使われる手法ですが、明るい空の色と桜を両方綺麗に撮るために使用しています。
この他にもスローシンクロなど、ストロボの活用方法は無限大ですね。
まとめ
スピードライトを使ったことない人が初めてスピードライトを使うと、「デカイ・重い」で驚くんですが、暫く使ううちに、「もうこれがないとダメ!」になるんですよね。
「フラッシュって使い方が難しそう」というイメージがあると思いますが、カメラ任せでも十分レベルの高い写真が撮れます。
「暗いからフラッシュを使う」んじゃなく、写真の質を上げるために。物撮りからポートレートまで、全てにおいてワンランク上の表現が出来るのがスピードライトです。
ぜひ1つは持っていて欲しいアイテムナンバーワンです。オススメですよー!
コメント
通りすがりのコメント失礼します。
バイキンマンのオモチャの写真の肌の質感がすごく私の撮りたいイメージに近く、もし差し支えなければその際の設定(WBなど)、機材など詳細を教えて頂ければと思います。
当方も先日430を購入し試行錯誤しているところです。
まつおさん、コメントありがとうございます!m(_ _)m
こちら、430をONにした以外完全にオート、撮って出しです。
ボディは6D、レンズはEF24-70mm F2.8L II USM。
Avモードでf/2.8、焦点距離59mm、1/60mm、ISO-400。
測光モードは評価測光、ピクチャースタイルはスタンダード。
フラッシュは天井バウンスです。
フラッシュをONにすればAWBでも少しオレンジっぽい色味になると思うので、色味はそれだと思います。
あまり参考にならない設定で申し訳ないです…笑
ご返信ありがとうございます。
オートでここまで、質感良く撮影できるんですね♪
参考にさせていただきます!
まつおさん
横着をしてフラッシュを使わなかった写真も数枚あるのですが、この雰囲気は全く出ません。
なのでほとんどフラッシュの力なんだと思います。笑
是非良い写真を撮って下さいね(^-^)